アメリカでは25年ルールというものがある。安全基準や排ガス規制をクリアしていないことから輸入できないというものだが、25年経過するとクラシックカーとして扱われるため可能となる。NSXは1990年から発売されているので、数年前からこれをクリアする車両が出てきて、アメリカに向けて輸出されている。この時期の日本車には人気の高いスポーツカーがいくつもあり、高値で取引されている。当然NSXも同様で、中でもType-Rは日本でしか販売されていなかった車であり、台数も少ないことから関心は高く、オークション等でもビックリ、というよりとんでもない価格で取引されている。こうした現象は、今後も乗り続けたいと思っているオーナーにとっては関係のない話だが、このことは希少なType-Rが海外に流出しているわけで、ファンの私としては悲しい気持ちになる。 高く評価してくれることは嬉しいことだけれど。
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一般的なニュース
高齢者の免許
先日、70歳過ぎの先輩から、「現在法改正が検討されているが、もうNSXには乗れなくなるのだろうか?」と慌てて連絡して来た。 NSXが登場して30年になると当然ドライバーも高齢化してくるが、 私はまだその年齢域には達していないし、正直のところよく理解できていなかった。少し調べてから彼に伝えたら、とても喜んでくれた。
結論としては、 衝突被害軽減ブレーキなどを搭載した サポカーのみが運転できる「サポカー限定免許」の取得は任意であり、義務付けられるわけではないので、これまでの免許でこれまで通りマニュアル車に載り続けることはできる。ただ、対象年齢を75歳にするか、80歳なのか議論のあるところだが、 事故歴や特定の違反歴があるか加味され免許更新時に実車を使っての運転技能試験があり、これにパスしなくてはならなくなる。 合格しなくても再受験が可能で、教官が横に乗って指導までしてくれるそうだ。
サポカーの安全性能もまだ完全ではないようで、よくニュースになるブレーキとアクセルの踏み間違いを防止する装置も、通常速度で走っている時には作動せず、発進時と低速走行時のみだそうだ。だが、地域によっては高齢でも自身が運転しなくては生活していけない人がいるのも事実で、日本の技術によって、そう遠くない時期に確立されることを信じている。同時に都市においては、公共交通機関利用を促す施策にも期待したい。
警察庁は2020年の通常国会に道路交通法の改正案を提出する方針で、改正後、2年をめどに施行される見通しとのこと。その頃、私を含め、周りの仲間たちはNSXをどんな風に楽しんでいるのだろうか。
研究所統合のこと
先日「ホンダ四輪も本社で開発へ、子会社・技術研から統合」との記事が掲載された(朝日新聞、2020年2月17日)。驚いた。当時の本田宗一郎さんが技術研究所を 作ったのだと思っていたのだが、ある方のお話では、藤澤専務が宗一郎さんの居場所がないので研究所を作り、そこで好きなようにやらせるためだったとか。当時、研究所を別組織にするのは一般的ではなく、そうすることが 技術力向上には不可欠と説いたと記憶している。その後、数々の新しい技術を実用化し 市販車に取り入れられ進歩してきたのは周知のこと。
海外の知人に「Bad news」とメールしたら、「Why?」との返事。今回の統合は、二輪で実績をあげたから四輪でもということなのか。効率的に、スピーディーに仕事を進める上ではいい組織かも知れない。軽はトップクラスの販売実績をあげ続けているが、 会社の業績は悪い。大英断と言うべきか何だか、加速度的にらしさを失うホンダは どうなるのだろう。